9/13-17 週の振り返り

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今週の振り返り

今週の株式は全体的に軟調な動き、米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことでインフレ懸念とテーパリング観測が一時後退、来週のFOMCを控え利益確定売りが進行しました。

中国市場は恒大集団による債務問題が深刻化し不動産業界のみならず保険業界にも飛び火。連休を控えポジションの整理も進みました。

為替はドル高。長期金利は1.365まで上昇と9月高値水準まで上昇し、これに連れドルインデックスは約3週間ぶりの高値水準、93の大台を突破し上昇しました。中国市場の下落により、リスク選好度の強いオセアニア通貨が特に売られ、ユーロドルとともに雇用統計以降の下落トレンドが継続しました。

商品はドル高の進行により弱含み。原油は大型ハリケーン「アイダ」によって原油産出の長期低下が懸念され3ドル超と大きく上昇しました。金は長期金利の上昇に伴い、50ドル超下落し週を終えました。

来週の見通し

来週の注目指標は下記の通りです。

9/22 (水) 米FOMC パウエル議長定例記者会見
9/23 (木) 独 製造業PMI、欧 サービス業PMI、英 政策金利発表、米 週の新規失業保険申請件数
9/24 (金) 米 パウエル議長発言

来週はいよいよFOMCです。今回のFOMCでの注目ポイントは2点です。

①テーパリング開始の具体的日程に言及するか
デルタ株の感染拡大懸念は完全に払しょくできないものの、今週発表された指標はしっかりしており、週の新規失業保険申請件数は33.2万件とやや落ち着きの動き、インフレ指標のCPIコアは4%と前回(4.3%)、予想(4.2%)いずれも下回り伸びは鈍化を示しました。

<週の新規失業保険申請件数 推移>

またエコノミストの約7割が11月にテーパリングを開始するとの予想や、FRB副議長を始めとした当局者の年内テーパリング開始支持発言などからも、今回のFOMCでは具体的に踏み込んだ議論が交わされるとの見立てです。

FRBは20年6月以降、月800億ドル相当の米国債と400億ドルの住宅ローン担保証券を購入していますが、この購入量を減らしていくことがテーパリングです。

リーマンショック後のテーパリングは2014年1月~10月と、およそ10か月をかけて購入額を減らました。今回のコロナショックは、経済の回復スピードも速いことから、これよりも期間は短く、国債は毎月100億ドル、住宅ローン担保証券は50億ドルずつ縮小する方法が検討されているとの報道です(約8か月間) 現実的な数字に感じます。

このように、以降は何の資産をどのぐらいのペースで減らしていくのかといった具体策についても、憶測が強まっていくことでしょう。

②利上げの実施時期について
今回のFOMCではドットチャートが公開されます。ドットチャートとは、18人いるFRB当局者が利上げ開始時期の予想をカレンダーに点を打った表です。6月のFOMCでは、7人が来年の利上げが必要、12人が23年末までと予想しています。経済が回復を示せば示すほど利上げは早まります。

ここで簡単な予想をしてみました。表は過去リーマンショック時のテーパリング期間と、テーパリング終了から利上げまでの空白期間と現在の見通しを照らし合わせたものです。

まず利上げ時期ですが、6月の時点では8月ジャクソンホールでテーパリング開始宣言と予想されていましたから、現在の見通しは最低でも2か月の遅れが出ていることになります。そこからテーパリングが約8か月にわたり実施され、空白期間を過去の半分とみても、利上げを開始するのは2023年に入ってからになってしまいます。

パウエル議長の発言からも、テーパリングと利上げを明確に区別していますから、空白期間を半年以下に縮小するというのは、非常に強引と感じます。早くても23年からの利上げというのが、妥当なところのような気がします。

逆に今回のドットチャートで、22年中の利上げに過半数が集まるようなことになれば、それはテーパリングの期間が8か月よりも大幅に縮小される可能性を示唆します。それは過去と照らし合わせも非常にタカ派な施策となり得るため、マーケットにとってサプライズになると考えます。

長期投資の側面においても、上記の視点で考察しています。
図はリーマンショック時のテーパリングから利上げまでの間のS&P500と長期金利の動きを照らしたものです。

繰り返しますが、テーパリングはあくまでも「金融緩和の量の縮小」です。縮小されるものの、引き続き資産は継続して買い入れられるため金融緩和は継続しており、長期投資家にとっては美味しい時期であることは変わらないと思います。

過去のチャートを見ても、テーパリングの間も株価は上昇、金利は低下し続けました。本当に気を付けなければならないのは、テーパリングが完了し、利上げに移行するまでの空白期間のように見えます。この間は、株価も金利もギクシャクしながら横ばいが続いていたようです。そして利上げが始まり、株価も金利も再び強い上昇をみせています。

ちなみにバーナンキショックは2013年の5月~6月に起こっていますが、長期トレンドの流れではどこにショックが起こったかすらわからない状況です。9月10月は市場が不安定な時期とも言われ、さらにFOMCを控えて神経質に傾いてしまいつつあるものの、テーパリングは経済の回復が前提にあって進めるもの、そしてテーパリング期間も緩和の時期にあるということを意識し、長期の視点では安ければ買っていき過度に保守的なポートフォリオに傾ける必要はないのかなと考えています。

短期については、FOMCや国内・中国市場の休場も多いため基本的に様子見したいと考えています。但しFOMC後は大きくマーケットが反応すると考えられるため、ドルと金利の流れをよく観察してトレンドに乗っていきたいと思います。

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この記事を書いた人

山形在住のサラリーマン&兼業主婦。18歳の娘と夫、両親と5人3世代同居してます。2019年から老後2,000万問題を受け、じぶん年金形成のため金融リテラシー向上の勉強を開始。インデックス・個別株を中心とした長期投資を実践しながら、短期トレードはCFD・FXを勉強中です。

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