9/20-24 週の振り返り

今週はFOMCの無難通過によって各国まちまちな中、米指数は押し目を形成し週後半は買戻しの動きとなりました。一方アジア市場は中国の恒大集団によるデフォルト懸念が投資家心理を冷やし一時全面安、この影響で中国と経済的に密接なドイツ・オーストラリア・韓国などもつられ安となりました。

為替はFOMCを経て長期金利が上昇、心理的節目の1.4を超え2.5か月ぶりの高値となりました。特にクロス円が伸長し ドル円は3日続伸、約1.5か月ぶりに110.7円台をマークしました。また原油の上昇に伴いカナダドル円が堅調、他方ポンドは英中銀がインフレ率を上方修正したことが一時材料視されるも上値重く弱含みました。

トルコリラは大統領の要求により予想外の利下げを発表。他国の金融政策と逆行した中銀の脆弱性が嫌気され 史上最安値を記録しました。
またビットコインは中国中央銀行が暗号資産の関連事業を全面禁止すると発表したことを受け急落、日足200MAが辛うじてサポートし週を終えました。

商品は原油が続伸、ハリケーン「アイダ」による原油産出施設の復旧遅れが尾を引き 7月末の高値水準まで上昇しました。原油の高騰を背景に暖房の時期を控え天然ガスも買いが入り堅調に推移。

プラチナは自動車生産の減速や南アフリカでの鉱山トラブル落ち着きもあり9月初旬からの下落トレンドの中、金利の上昇により一時反発しました。金はテーパリングが意識されドルや金利が上昇したことで上値重く推移しました。

来週の注目指標は下記の通りです。

9/28 (火) 米 消費者信頼感指数(コンファレンスボード)
9/29 (水) パウエル議長発言
9/30 (木) 中国 製造業/サービス業PMI、米 週の新規失業保険申請件数
10/1 (金) 日銀短観、米 PCEコアデフレーター、米ISM製造業景況指数

FOMCでパウエル議長は「早ければ次回FOMCでテーパリング発表の可能性」「テーパリング終了は2022年半ば頃が適切となる可能性」とタカ色を強めました。金利の見通しを示すドットチャートは、22年にメンバーの半数、23年では大多数が利上げを想定する結果です。

しかし市場の反応は限定的で、想定以上に無難に追加したというのが印象に残りました。この理由は①パウエル議長のアナウンスによる事前の地ならしが功を奏したこと、②利上げは、テーパリングと一線を画し「異なる”より厳重な”一連の評価」を経て進められるとの慎重な見方を示唆したことにあったと考えています。少なくとも22年の半ばまでは緩和ムードが継続されることが市場の安心感に繋がったと感じています。改めてパウエル議長の手腕には感服と敬意しかありません。

当面は再び緩やかなリフレトレードに回帰していくのではないかと考えています。但し目先の懸念事項は3つあります。

1.経済回復の鈍化
今週発表された経済指標は一時の圧倒的な力強さまでとはいかず、米PMIは製造業もサービス業も前回値・予想値をそれぞれ下回る水準となりました。節目である50を基準とすれば、製造業:60.5、サービス業:54.4とまだ良好ではあるものの、雇用の戻りの鈍化や物資の供給制約の問題は根強くあり、特に供給問題は21年中の解決は不透明という見立てが大半です。

雇用においても、今週発表された週の新規失業保険申請件数は35.1万人と2週続けて前回値を上回っており、圧倒的な改善には時間がかかるのではないかと感じます。加えて原油の高騰も懸念材料ですから、インフレの高進については市場も神経質になってくるであろうと考えられます。

来週はPCEコアデフレーターの発表が予定され、予想値は3.5%と前回値(3.6%)より若干小さく見積もられていますが(前年同月比)上振れするようであればネガティブに反応するでしょうから注視と考えています。また期待インフレ率は2.34%と現在は横ばいですが5月のように2.5%を超えてくるようだと警戒感が再び高まると思われます。長期金利と期待インフレ率は特に注視していく必要があるでしょう。

2.中国恒大問題
デフォルト懸念が引き続きくすぶっています。中国経済において不動産セクターはGDPの3割とも4割とも言われていますから、デフォルトした場合の影響は中国だけに留まらない公算が高いと思います。当局の政治方針はここに来て社会主義思想が強まっており、「共同富裕」をスローガンに富の広範な再分配を打ち出している以上、恒大の救済を行えば 当局の思想の力強さはうすれ、統制力を欠くことになりかねません。

わたしは当局はデフォルトを容認するのではないかと思います。社会主義において、思想のブレによって国民に不信感を与えることは当局にとって命取りだからです。当局が目先の混乱を収めるのか、社会主義の将来を見据え経済統制姿勢を強めるのか日々のニュースを注意深く読み解いていきたいと思います。

3.企業決算
5%をポートフォリオに組み込んでいたナイキの6-8月決算は残念な結果に終始しました。売上高は105.9億ドルから122.5億ドルに増加したものの、コンセンサス予想124.6億には及ばず、またデルタ株の感染拡大によりベトナムを中心に工場が閉鎖されることを理由に22年度の見通しを引き下げています。このように次回決算のハードルが上がっている中、供給・雇用の側面から製造業・小売りは特に影響を受ける可能性があると思います。

来週の短期の戦略ですが、金利が一段高抜けたため、これを見ながらのトレードで特にドル円は一度111円を試しに行くと思います。株は押し目を付けた公算が高く今週の高値を超えていくようであれば上目線で臨みたいと考えています。

長期投資においては、FOMC前後にJPMを目標の10%まで買い増し、逆にナイキは決算不調により売却しました。現在のポートフォリオはMSCIコクサイ50%、JPM10%、債券30%、現金10%です。10%の現金は第2四半期決算を確認するまではプールしようと考え中です。

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この記事を書いた人

山形在住のサラリーマン&兼業主婦。18歳の娘と夫、両親と5人3世代同居してます。2019年から老後2,000万問題を受け、じぶん年金形成のため金融リテラシー向上の勉強を開始。インデックス・個別株を中心とした長期投資を実践しながら、短期トレードはCFD・FXを勉強中です。

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