8/16-20 週の振り返り

今週は中国・米国ともに軟調な経済指標の結果やFOMC議事要旨で年内にテーパリングに着手する構えが示唆されたことにより投資マインドの悪化著しく、株式は世界的に調整の動きが強まりました。

中でも中国市場は米当局による中国ADRの規制強化や中国当局における規制懸念で幅広い業種にわたり売りが続発。日経も感染拡大や部品不足による自動車関連銘柄の弱含みにより27,000円を割り込み年初来安値水準まで落ち込みました。

為替はドル高。金融緩和の縮小観測によりドル買いが進みドルインデックスは93を超え2020年11月水準まで上昇しました。リスク選好度の高いオセアニア通貨や原油価格の影響を受けやすいポンド・カナダドルも大きく売られ、特に豪米ドル・カナダ米ドル・キウイ米ドルは年初来安値を更新しました。

商品は先週からの流れを引き継ぎ今週も軟調、世界的なデルタ株の感染拡大やドル高、またタリバンによるアフガニスタンの政権奪取も雰囲気を悪化させ重しとなりました。特に原油は週で約10%の下落、約3か月ぶりの安値水準まで下落し週を終えました。

今週発表された7月のFOMC議事要旨では、パウエル議長がこれまでに示してきたハト的姿勢よりも実際の会議の様子はタカ派寄りであることが明らかとなり、早期のテーパリング観測が現実味を帯びてきました。市場のコンセンサスとしては、テーパリング詳細の議論は始まっているものの、9月の雇用統計を確認してFOMCで決定される公算が高く、27日のジャクソンホール会合(日程を限定しオンンライン開催に決定)の講演でどこまで発言するかが来週の最重要注目ポイントではないでしょうか。

来週の注目材料は下記の通りです。

8/23(月) ドイツ製造業PMI、ユーロサービス部門PMI、米製造業/サービス部門PMI
8/25(水) 米 耐久財受注
8/26(木) 米 週の新規失業保険申請件数
8/27(金) 米PCEコアデフレーター、パウエル議長 ジャクソンホール講演

今週発表された経済指標をみても、経済回復の勢いは下記の通りピークを迎えている印象です。

①中国小売売上高は8.5%と予想(12.1%)、前回(11.5%)いずれも下回り3月をピークに下降傾向
②中国鉱工業生産も5か月連続の下落が続く
③NY連銀製造業景況指数や米小売売上高は前月・予想を下回るだけでなくマイナスの伸びを観測

など、製造業においての頭打ちが顕著で、特に自動車産業は「走る半導体」と言われるほど半導体を多く使うことから、昨今の半導体不足の影響がより色濃く反映されてきています。加えて東南アジアでのデルタ株の感染拡大も深刻な中、自動車業界を中心に再びワーカー不足に陥ることも懸念されます。原油をはじめとした商品価格の下落も裏付けになっていると思います。このため来週発表される製造業関連の経済指標は注視が必要と考えています。

一方米国の雇用は今週も改善が認められ、週の新規失業保険申請件数は34.8万人と4週連続の改善で1年5か月ぶりの低水準となりました。デルタ株の感染拡大は心配されているものの、来月の雇用統計はポジティブな結果が期待できるのではないでしょうか。

以上より来週の短期トレードは、ジャクソンホールの通過までは小動きながらも軟調な動き、中でも為替はドル高トレンドが継続、商品や株式も調整が今週で済んだかどうかを見極める状況とみています。全体的にふらふらする可能性が高いため、あまりリスクを取らず、事実を受け止めてからポジションを取るように慎重に構えたいと思います。

長期投資の視点では、今後のテーパリングから利上げまでの動きを過去の歴史から考察しました。図は上からFRBのバランスシート・政策金利・S&P500です。

リーマンショックから2014年10月に量的緩和終了宣言まで、FRBのバランスシートは約2.5倍まで増加しました。利上げは量的緩和終了から約1年3か月後に実施しています。

今回は疫病要因から下落と回復も非常に速いペースで進行しており、資産買い入れペースも過去と比べ急角度であることが見て取れます。偶然か否か資産買い入れ額も、コロナショック前から約2.5倍が見込まれそうという部分も興味深いです。こうして見ると、経済の回復状況も相まって量的緩和の縮小が始まるという現在の見通しは納得性が高いと感じます。

株価は量的緩和の終了と、そこから利上げ開始まで横ばいが続き、利上げ開始の後に緩やかに上昇しています。これが金融相場から業績相場への動きです。つまり、現在テーパリングが織り込まれつつある状況も含め、長期の流れでは横ばいの時期に来ているのだと思います。調整があれば長期の目線では買いと考えています。

そしてジャクソンホール講演から9月のFOMC後にかけて、押し目買いの場があるかもしれません。そこで20%のキャッシュポジションから時期を分けて少しずつ株式(個別銘柄)を買っていくことにします。

現在は金利上昇を見込みJPMをホールドしていますがこれを買い増しつつ、新たにナイキを組み入れていこうと考えています。

理由は
①素材価格の下落から、輸送機・電子機器を中心とした製造業やエネルギー・素材セクターは選択肢から除外
②金利上昇を見込みバリュー株、サービス業の回復が見込まれる中特に小売りが伸びそう
③景気の回復に伴い娯楽・ぜいたく品・ブランドに対しての需要の伸びに期待
④チャートが右肩上がりと強さが見られる
です。

ポートフォリオとしては、JPMを5%から10%に買い増し、ナイキを5%まで組み込み、10月ぐらいまでにMSCIコクサイ50%、個別株15%、債券30%、キャッシュ5%に持っていきたいと思います。

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この記事を書いた人

山形在住のサラリーマン&兼業主婦。18歳の娘と夫、両親と5人3世代同居してます。2019年から老後2,000万問題を受け、じぶん年金形成のため金融リテラシー向上の勉強を開始。インデックス・個別株を中心とした長期投資を実践しながら、短期トレードはCFD・FXを勉強中です。

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