各資産の週次の騰落は以下の通りです。



今週はSVBやシグニチャー銀行の破綻から始まった金融システムへの不信感が拡大、週後半はクレディスイスがスイス中銀から緊急融資を受けることや、ファーストリパブリックバンクに対し米大手銀行が共同で預金支援を行うなどの措置に安堵が広がったものの欧州市場はマイナスとなりました。一方で米ナスダックは金利低下に反応し大型株を中心にプラスに推移しました。
為替は金利低下の影響を色濃く受け、ドルは頭が重い展開となりました。一方仮想通貨は高値を更新、ビットコインは昨年6月来の高値を更新しました。
商品は景気後退が意識された原油が70ドルを割り込み 21年12月水準まで低下、対して金は金利低下に伴い昨年4月中旬の水準まで高値を更新しました。
注目されていた米CPIは前年同月比6%と前回値6.4%から低下し予想と一致も、コアが0.5%と前月比・予想(0.4%)よりも上振れ。PPIはコアが前年同月比4.4%と前回値:5.4%・予想:5.2%を大きく下回る結果となりました。
CPIやPPIが低下し利上げの効果が見られることに加え、各連銀の製造業景況感指数も低下が認められておりISM製造業の結果と併せ、製造業が弱くなっていることは分かりやすいと思っています。但し失業保険申請件数は再び20万人を割っており、雇用環境はまだ良好な部類にいるのではないかという印象です。
来週水曜はFOMCでドットチャートが公開の予定です。ターミナルレートについては、市場想定のほうが低いようです。FEDウォッチではターミナルレートは4.75%、さらに6月からは利下げが年内4回実施されるという予想に傾いている中、前回FOMCのドットチャートでは23年の中央値は5.125%、24年で4.125%でしたから、だいぶ差があるなという感覚です。
今回の利上げは0.25%の利上げに留まる予想が多数を占めており、わたしも妥当なのではないかと考えています。インフレ指標は概ね低下傾向で、原油やダウの低下、製造業の景況感、金の上昇などを見てもリセッションが意識され、エネルギーに起因したインフレが再燃する可能性はだいぶ低くなったと感じます。但し粘着性があると言われる賃金インフレが緩やかに低下するためには、引き締めの効果がさらに顕著となることが必要だと思うのですが、今週の仮想通貨の上昇などを見る限りでは、まだカネ余りが清算されていないなという印象を受けます。
また、今回の金融機関問題に対し中規模金融機関に対して規制強化の動きが強まるのではないかという懸念(金融引き締め方向)や、BTFP(銀行タームファンディングプログラム:金融機関を対象に米国債や住宅ローン担保証券を担保にして最長1年の融資をすること)が金融緩和方向に作用するのではといった意見なども見られる中、先行きに対しての不透明感が私の想像を超えており、見通しを判断できる状況に無いと思っています。
加えて金利のボラティリティが高いことも懸念材料です。今週2年債利回りは15%強、10年債利回りは8%強変動しその影響を為替も如実に受けています。ドル円は今週2.4%円高方向へ動きましたしMSCIコクサイもレンジ内での動きに留まっており、方向感が見えません。
まずは来週のFOMCでドットチャートがどうアップデートされるのかや、パウエル議長はじめFRBのスタンスを確認することに集中したいと思います。
(今週の気づき)
理解しているつもりになっていることがまだまだ多いという気づきがありました。例えば今回のSVBの一件に関しても、金融機関のバランスシート上の預金は負債となることや、満期保有の債券は財務諸表に載らないことをわたしは知りませんでした。
引き続き知識の拡充を頑張りたいと思います。下記は参考にしたサイトですので共有させて頂きます。
https://in-invest.net/2023/03/13/svb_port_mortgage/
<来週の予定>
3/20(月)
欧 23:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
3/21(火)
日 休場
豪 9:30 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
欧 21:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
米 23:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
3/22(水)
欧 17:45 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
米 3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表 <前回値:4.50-4.75% 予想:4.75-5.00%>
米 3:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
ブラジル 6:30 ブラジル中央銀行政策金利 <前回値:13.75% 予想:13.8%>
3/23(木)
英 21:00 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表 <前回値:4.00% 予想:4.25%>
米 21:30 前週分新規失業保険申請件数 <前回値:19.2万件 予想:20.0万件>
3/24(金)
独 17:30 3月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:46.3 予想:47>
欧 18:00 3月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:52.7 予想:52.5>
英 18:30 3月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:49.3 予想:49.7>
英 18:30 3月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:53.5 予想:53>
加 21:30 1月小売売上高(前月比) <前回値:0.5% 予想:0.7%>
加 21:30 1月小売売上高(除自動車)(前月比) <前回値:-0.6% 予想:0.7%>
米 21:30 2月耐久財受注(前月比) <前回値:-4.5% 予想:1.5%>
米 22:45 3月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:47.3 予想:47>
米 22:45 3月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:50.6 予想:502>
米 22:45 3月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値) <前回値:50.1 予想:>
お読み頂きありがとうございました。
コメント