今週は米3指数は最高値更新、日経も30年ぶりの高値水準まで上昇、中国株は5%超と強く上昇しました。
VIX指数はコロナショック後初の20割れとなり、長期金利も1.2の節目を超え特に金曜は強気な動きが目立ちました。

為替はドルがやや軟調。リスク選好度が上がってきているのか、特に金曜に豪ドル・ポンドが堅調に推移しました。

商品先物は、概ねプラスに推移し、特にプラチナ・原油・銅が強含みました。輸送・電機関連の堅調さを裏付けた展開とみています。

来週の見通し
リスク選好度が高まっていることで株式は引き続き続伸するのではないかと考えています。
バイデン政権は
①米1.9兆ドルの経済対策法案を共和党の支持なく成立する見通し
②ワクチンは追加契約により必要な供給分を確保
③半導体需要に対処すると方針を示す
など、マーケットに支援的な材料が揃っており目先は楽観的動きが継続するものと見ています。
この流れは中国・日本も同様で
特に日経は
①上記商品先物の上昇(特に製造業の伸長と予想)
②好調な日本主力株決算
③2月1週目の海外投資家の買い越し(4215億円)
などもあり、30,000円が強く意識されていると考えています。
来週の注目ポイント
◆10-12月期GDP(2/15月)・1月貿易統計(2/17水)・12月機械受注統計(2/17水)・投資主体別売買動向(2/18木)・ドイツ2月製造業PMI(2/19金)
先週の海外投資家の買い越しは4,200億円に上りました。これは昨年11月の4週目以来の水準になります。
昨年の11月は8月からの長いレンジを上抜け、日本株を再びポートフォリオに盛り込んだタイミングです。

当時日本株を盛り込んだ理由は
①決算が良かったこと
②中国の強い需要が指標から確認できたこと
③コロナの感染が他国と比べ抑えられていたこと
④バイデン政権によりグローバリズム回帰が進むと期待されたこと
によります。そしてこれらは現在も継続しており、さらに大型の経済対策、ワクチンの普及といった強気な材料が追加されています。
今週の日経の上げが継続的に強含むかは、上記指標がポイントになるかと考えています。
また製造業と中国の需要についてはドイツPMIも注目しています。先月は57と10~12月の58水準からやや低下しており、今月はさらに弱い56.5が予想されています。中国の経済指標はやや一服感が出ているため上回れば安心材料とみています。
◆米国1月小売売上高(2/17水),米国2月製造業PMI/サービス業PMI (2/19金)
雇用の伸びは鈍化が続いており、特にサービス業の回復が遅れています。自動車を除く小売売上高は9月から低下傾向で、12月度はクリスマス商戦下であっても前月比△1.4とマイナス成長でした。1月度の予想値は+0.8%と回復を見込んだものとなっています。
一方PMIは製造業/サービス業ともに前月よりも1ポイントほど予想が下がっています。ワクチンの接種も徐々に広まる中 結果が上回れば特にダウに対して追い風になると考えます。
◆FOMC議事要旨(2/17水)
1月末のFOMCの議事が公開されます。今週 長期金利は1.2%を超え、期待インフレ率(ブレイクイーブン率)は1月から2%を超えて今週2.2%まで上昇しました。雇用の回復が鈍いことから、パウエル議長は金融緩和の縮小については時期尚早としながらも、金利やインフレの高まりに対して議論されたかは気にする必要があると考えます。
以上により、来週の作戦としては日経ロング、ドイツ・米の経済指標がポジティブであればダウロングも想定していきたいと考えます。春節の中 上海がさらに強含むようであれば短期的に追うことも考えます。為替はドル安が進行しポンドや豪ドルが高値更新するか、はたまたドル円が再び日足200MAを向きドル高に戻るのか判断が難しいです。月曜の寄りをみて方向感を見極めたいと思います。
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